スマホ撮影ができる天体望遠鏡・アダプターおすすめ8選｜100均で代用できる？

冬の時期になると天体観測をしたくなる方は多いのではないでしょうか。最近は天体望遠鏡も身近になり、安価で入手できるようになりました。しかし、購入はしたけど使わずに押し入れに…なんて方もいるかもしれません。ただ天体を見るだけでは盛り上がりに欠け、飽きてしまう場合もありますよね。

天体観測はひとりで楽しむものと思われがちですが、実はスマホがあれば、友人や離れた家族、SNSなどに天体の写真を共有してみんなで楽しめます。天体望遠鏡にスマホをあわせれば、簡単にスマホ望遠鏡として天体の写真撮影ができます。

今回は、天体をスマホで撮る方法やその際の注意点を解説します。撮る際に必要なアダプターの紹介や、100均のアイテムを使ったやり方についても解説するので、最後までぜひご覧ください。

スマホで天体写真を撮る方法は、いつも覗いている接眼レンズにスマホのカメラ部を合わせてシャッターを切るだけです。これだけで簡単に天体の写真が撮れます。

しかし、この方法は位置の調整が難しく、少しでもずれるとぼやけてうまく映りません。ずっとスマホを持っておく必要もあり手間なので、できるだけ簡単に撮るために、専用アダプターの使用をおすすめします。

スマホで月を撮影する際は、露出の加減がポイントになります。暗い夜空が背景にあるため、明るい月は白く飛んでしまう場合が多いです。そんなときに便利なのがスマホカメラの「AE/AFロック」機能です。

AE/AFロックとは、指定の位置にピントを合わせ、そこが適切な明るさになるよう、自動調整する機能です。月の明るい部分でAE/AFロックをして、そのままシャッターを押すと、クレーターまではっきりと写ります。

アダプターを使用すると、接眼レンズとスマホのカメラを撮影にちょうどいい位置に合わせられます。天体望遠鏡側のピントを合わせ、視野の円全体が入る位置を調節し、スマホを取り付ければ完成です。

アダプターがあれば、一度ピントが合うとその位置から動かさずに撮影できるので、手で持ちながら撮影するよりも簡単に安定した撮影ができます。また、アダプターがあれば動画の撮影にも便利です。

しかし、スマホは種類によりかなりの重量があります。軽い天体望遠鏡を使用している場合、スマホとアダプターの重さに耐えられなくなり、倒れたりぐらついたりするかもしれません。

アダプターは天体望遠鏡の大きさに合わせたものを選びましょう。スマホ自体も、ストラップのような装飾がついているのであれば外し、できるだけ軽い状態にしてからの使用をおすすめします。

購入したアダプターにスマホのサイズが合わず取り付けられない、とならないように、アダプターを購入する際は対応するスマホのサイズを確認しましょう。さらに、スマホのカメラの位置によってはアダプターが使えない可能性もあるので、サイズが適していても注意が必要です。

自分のスマホの縦・横の長さと厚さを測り、カメラの位置を確認したうえで、適したアダプターを選びましょう。

100均アイテムで自作して手軽に撮影する方法もあります。まずはクリップでスマホに装着するタイプのレンズを使う方法です。分解して元々のレンズをはずし、望遠鏡に取り付ければ、アダプターの代わりになります。

あるいは三脚で固定するのも有効です。100均のスマホ用三脚でも十分使えます。高さのある三脚が欲しい場合は、ダイソーに105cmまで高さ調節が可能で、スマホも装着できる三脚（税込550円）があります。

初心者にはお手入れ不用な屈折式で、操作が簡単な経緯台タイプの天体望遠鏡がおすすめです。スマホ連動タイプの商品なら専用アダプターが付いているので、すぐに使えます。

仕様・組み立てやすさ・便利機能などをチェックして選ぶと、より使いやすいものが見つかります。初心者向け望遠鏡の詳しい選び方については、こちらの記事で紹介していますので、参考にしてください。

天体望遠鏡や双眼鏡などを扱う総合光学機器メーカーのビクセンは、星空を観察するのをサポートしてくれる無料アプリを提供しています。数ある中でも「Nebula Book」は、星雲や銀河などの天体撮影を行う際に、適正な焦点距離をナビゲーションするなど、天体写真撮影の入門的な役割を果たします。

そのほか、星空のタイムラプスムービーをシミュレーションできるアプリなど、天体観測がより楽しめるアプリが充実しています。ぜひビクセンのオフィシャルサイトにある「アプリ」項目を覗いてみてください。

天体望遠鏡の値段は、数万円程度から数十万円までと非常に幅が広いです。その違いの理由としては、レンズの性能・素材や造りの程度・架台の性能などが挙げられます。一番はレンズの性能であり、どこまで見えるかといった倍率の違いや、高品質なレンズを使用していれば価格に反映されます。

また、架台は経緯台よりも天体を追尾しやすい赤道儀の方が高価になり、自動追尾機能が搭載されていればさらに価格は上がります。素材は金属製または鋳物を使用していると、頑丈ですが高くなります。

解説した方法で天体撮影をすると、天体観測をさらに楽しめます。より便利に、きれいに撮影がしたい場合にはアダプターの使用がおすすめです。天体を撮影し、自分ひとりだけでなく家族や友達とみんなで楽しみましょう。